2019年12月 日本に初めてコロナの報道が流れた。

それから半年、感染症の脅威が世界の経済、政治、医療、そして歴史さえも変えてしまう世の中を誰が想像しただろう。

この事実は、SF小説でも、映画の脚本でもなければ、もちろんあなただけが見ている悪夢でもない。世界が直面している現実だ。

パンデミック、ソーシャルディスタンス、ロックダウン。

さながら、戦後の日本に入ってきた輸入英語のように老若男女、皆が口にする言葉となってしまった。

ビジネスにフォーカルすると、つい半年前までは人が集まるところにビジネスチャンスがあるのが常識とされていた。

東京、大阪、ニューヨーク、ロンドン。
飲食店、フィットネスジム、球場。

コロナ禍の現在はこのすべてがリスクとなってしまった。

しかし、繰り返しになるが、これは現実世界で起こっていることだ。

ではある日突然、常識が非常識になってしまうリスクにさらされてしまった私たち経営者は、今後何を考え、何を推し進めていかなければいけないのか?

正解はわからない。

来年宇宙人が地球を侵略するよ。

この馬鹿げた発言さえ、現実になる可能性がある。

少なくともコロナ以前より、その話を頭ごなしに否定できる者は少なくなっているだろう。

では私たちは、常にリスクに怯え、いつ突然やっくるかわからない非常識に囚われてビジネスを行っていかなくてはいけないのか?

答えはイエスだ。

ただ、もしそのことを悲観し、絶望的な将来を描いてる経営者がいるとすれば、今すぐ引退してより安定と思える道を選択したほうが良い。

コロナ以前、いつの日も経営とは様々なリスクとの戦いであり、突然常識が非常識に変わり、競合他社や消費者は、まるで別の世界にいってしまったかのように変わってしまう。

歴史をみれば、馬車は自動車に変わり、飛行機で人を運ぶ時代。

電話交換手という職業がなくなっただけでなく、手のひらサイズの端末で写真や手紙、音楽や動画まで手にできる世の中になった。

すなわち経営とは、コロナという脅威にさらされるはるか昔から、いかに変化に適応し、先を見据えて決断していくか。その順応力の高いものだけが生き残ってきたのだ。

であるならば、アフターコロナで変わってしまった世界であっても必ず生き残るものはいる。

あなたが悲観しているその横で、すでにコロナ禍に適応し先手を打つ会社がいることも気づいているはずだ。

コロナで世の中が変わってしまうのであれば、新たなビジネスチャンスが生まれ、下剋上が起こり、今まで太刀打ちできなかった相手を打ち負かすことだってできるかもしれない。

現に、大手企業は小回りの利かなくなった大きな船が座礁し、身動きが取れなくなり倒産している。

私たちはどうだろうか。

目の前に大きな氷山が立ちふさがっても、小さな船で交わすことはできないだろうか。

凍えるような寒さでもどうにか泳いで回避できないか。

アフターコロナにおいては小規模事業者の小回りが最大の武器になる。

インターネット、在宅、リモート、補助金。コロナ以後、お金やビジネスにつながるキーワードはどれをとっても小規模事業者の追い風であることは明白だ。

では、勝機があるのは理解したが、小規模事業主のあなたは何に着手するべきなのか?

もちろん様々なビジネスチャンスがある。しかも成熟しきっていないブルーオーシャン。

あなたはそのブルーオーシャンをどうやって知り得るのか。ブルーオーシャンの地図を手にしたあなたはどうやってそこまで辿り着くのか。

なんたって乗組員は一人ないしは数名しかいない。

そこで重要になってくるのが情報と協力者だ。

いくら小回りが利くからといって、大手がすべていなくなるわけではない。

また、お宝に群がる同業他社はもちろん多い。

そんな戦場において小回りだけを武器に戦ってはやはり心細い。

では、あなたに協力してくれる小規模事業者の仲間の船が一緒に戦ってくれたらどうだろうか。

生き残った大手は巨大な戦艦で身動きが遅い。同業他社は小回りがきくもののそれぞれ小型船一隻。あなたは小型船の同志数百隻でお宝を目指す。

答えは火を見るよりも明らかだ。

もちろん手にするお宝は山分けして少なくなってしまうかもしれない。

でも0ではない。勝負には勝ったのだ。

なんだか有名な漫画の話のようだが、私は漫画を書き綴っているつもりはない。

毎年更新する記録的豪雨や猛暑、台風、地震被害、そしてコロナ。

これは日本だけでなく世界中で起こっている。

その度人々は脅威に怯え、不安を抱えて生きていく。これは経営者も同じ。

そんな時、唯一あなたに手を差し伸べ、希望を持たせてくれるのは仲間だ。

人脈ではない。本当の意味で手を貸してくれる同志。

もしあなたが今後ビジネスをやりたい、やっていきたいのであれば、是非一人でも多くの仲間を作ってほしい。

共に成長し、情報を共有し、苦難を共に乗り越える仲間。

コロナ禍、アフターコロナ、大地震、宇宙人侵略。どんな脅威が今後あなたを襲い、そのたびにどんなビジネスが成功するかはわからない。

ただ、どんなリスクがあなたに訪れても、仲間がリスクを軽減してくれることは間違いない。

そして、もしあなたが今、巨大戦艦に乗船しているのならば、いつでも小型ボートで仲間に合流できる準備はしておいて損はない。