経営していれば必ずうまくいかなくなることがある。

経営状態がいいときに常にリスクに備える保険が大切。

例えば、いい時に無駄遣いばかりするのではなく、きちんと一部を内部留保(貯蓄に回す)ことや、基盤の事業のほかにリスクヘッジ要素の事業を展開しておくこともひとつの戦略。

また、経営者はすべてを守ろうとするが、自分・家族・従業員・取引先など優先順位をつけておくことも重要。

因みに私は、従業員に最後は自分を守ると宣言している。

ただ、自分が大切だからこそ、従業員みんなが幸せに働いてもらうことが結果自分にとって重要だとすべての気持ちを包み隠さずに話している。

もちろん従業員も最後は自分とその家族を守ればいいと思うし、何よりそうならないために、常日頃からリスクに対してコミュニケーションをとっている。

経営者も人間であるからメンタルの維持は難しい。落ち込むときはとことん落ち込めばいい。

ただ、いつまでも腐っていては誰も助けてはくれない。

不謹慎かもしれないけど、もっと悲惨な経営者、世界や宇宙を見たときどれだけ自分はちっぽけなんだと開き直りひたすら行動するのみ。

もう底がないのだから怖いものはない。

逆に私は、人生は絶対値だと考えており、落ちれば落ちるほど上昇幅も広がったと考えればよい。

一日何も食べられなかった人間より十日間何も口にできなかった人の方が、同じおにぎりを食べたときに感じる幸福感は絶対に高い。

であるなら、経営で失敗した場合も仕事をもらえる喜びやスタッフがともに働いてくれるありがたみを人一倍感じることができる。

その感謝の気持ちは経営にとって必要不可欠であるし、何よりも成功の源だ。

失敗して苦しければ苦しいほど、一方で幸せを人よりも簡単に感じられるというメリットも手にしているのだと考えてほしい。